ナワポン(読み)なわぽん

世界大百科事典(旧版)内のナワポンの言及

【タイ】より

… 〈民主化の時代〉と呼ばれる73年10月14日以降の3年間は,学生運動の活性化,農民運動の組織化,労働争議の頻発によって特徴づけられるが,それはまた,石油価格の暴騰によるインフレーションの激化,ベトナム,ラオス,カンボジアにおける社会主義政権の成立と王制廃止という激動の時代でもあった。こうした内外の情勢の展開に対応する国内秩序の混乱に危機感を覚えた軍人官僚は,開発優先政策の生んだ保守的な都市新興ブルジョア階級の支持を背景に,〈ナワポン〉などの疑似大衆右翼組織を動員してしきりにタイ社会主義化の危険性を宣伝するとともに,76年10月6日には,学生のデモ隊に大弾圧を加え,クーデタに訴えて〈民主化の時代〉に終止符を打った。 〈民主化の時代〉は短命に終わったが,この間に代表民主制への道が開かれたことは,その後の政治の動きを規定する重要な点として見のがすことはできない。…

※「ナワポン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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