先天的総合判断(読み)せんてんてきそうごうはんだん

世界大百科事典(旧版)内の先天的総合判断の言及

【認識論】より


[カント]
 カントは合理論と経験論の争点となった諸問題を深く考察し,近世における認識問題の解釈としては決定的ともいえる緊密な理論体系を築いた。カント認識論の根本課題は〈先天的総合判断synthetisches Urteil a prioriはいかにして可能であるか〉という問いに要約されている。平易に述べなおせば,なんらかの仕方で経験と実在にかかわり,しかも〈知識〉の名に値する普遍的・必然的な判断はいかにして成立するのか,またその客観的妥当性すなわち実在との適合性はどのように立証されるのか,というのがカントの根本問題であった。…

※「先天的総合判断」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android