世界大百科事典(旧版)内の入寺疏の言及
【五山文学】より
…特に禅林の四六文では,〈機縁の語〉というものがあり,表裏二つの意味をもっており,この機縁の語を遶(めぐ)って全文が表・裏両様の意味をもつ,いわば重義的文章をなすのである。この四六文は頂相(ちんそう)の讃や拈香(ねんこう),上堂などの法語に多く用いられるが,最も多く用いられるのは入寺疏(しよ)をはじめとする疏,榜の類においてである。入寺疏とは,禅僧が官寺(五山,十刹,諸山)に入寺するに際し,周囲の人がこれを賀し,あるいは駕を促すために製せられる文で,山門疏,諸山疏,江湖(ごうこ)疏,同門疏などの種類がある。…
※「入寺疏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」