影取の池(読み)かげとりのいけ

世界大百科事典(旧版)内の影取の池の言及

【影】より

…民俗学の解釈では,不在家族も同じものを食べることにより連帯意識を持続しようという念願が込められている点を重視しており,それも誤っていないと思われるが,〈かげ〉のもともとの用法ということになれば,やはり霊魂,遊離魂のほうを重視すべきであろう。もっとも,〈かげ〉をずばり死霊・怨霊の意に用いている例も多く,関東地方の民間説話〈影取の池〉などは,ある女が子どもを殺されて投身自殺した池のそばを,なにも知らずに通行する人の影が水に映るやいなや,池の主にとられて死ぬので,とうとうその女を神にまつったという。同じ〈かげ〉でも,〈影法師〉となると,からっとして明るく,もはや霊魂世界とすら関係を持たない。…

※「影取の池」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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