世界大百科事典(旧版)内の歳の火の言及
【火】より
…これらは火そのものが天上界の太陽が地上化したものという観念にもとづき,火が神と人とを媒介し,人間界に新しい活力を補強し続ける主体として意味づけられていたと考えられる。大晦日の夜から新年にいたる間に,世継ぎ榾(よつぎほだ)とか歳の火(としのひ)などといって,炉に大きな薪(たきぎ)を入れて焚き続ける行事が各地にあるのも,古い時間が新しい時間を生み出すための,宇宙の再生と永続とを願った行為といえよう。火はまた創造力と神聖性を属性としているが,そのために穢(けがれ)やすいという性格をそなえている。…
※「歳の火」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」