阿呆劇(読み)あほうげき

世界大百科事典(旧版)内の阿呆劇の言及

【フランス演劇】より

…キリスト教の典礼や物語にのっとった宗教劇は,バロック時代の劇作や,J.deロトルー《聖ジュネスト》,コルネイユ《ポリュクト》あるいはラシーヌ晩年の2悲劇の例はあるものの,以後は19世紀末のP.クローデルの出現まで姿を消す。 中世ゴシック都市における大聖史劇上演には,同時代の他の舞台表現,すなわち〈阿呆劇(ソティsottie,sotie)〉〈教訓劇(道徳劇)moralité〉〈笑劇farce〉などもプログラムに組み込まれることが多かった。なかでも阿呆劇のカーニバル的反世界と笑劇の風刺的喜劇性は,イタリアやスペインの喜劇の影響とともに,17世紀喜劇の底流を作る(日本で飯沢匡翻案狂言《濯ぎ川》ともなった《洗濯桶》や《ピエール・パトラン先生》等)。…

※「阿呆劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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