阿曾沼氏(読み)あそぬまうじ

世界大百科事典(旧版)内の阿曾沼氏の言及

【世能荘】より

…立荘後も荘務にはさまざまな困難がつきまとい,文永ごろの〈官中便補地由緒注文案〉では〈当時濫妨あるの所々〉のうちに数えられ,〈官中方々の公用,大略無きが如き者也〉と記されている。地頭は鎌倉初期には安芸国守護宗孝親の兼帯とされていたが,承久の乱後に下野国を本貫地とする阿曾沼氏がその跡を襲い,のち当荘を基盤に国人領主としての自立を遂げた。【角重 始】。…

【遠野[市]】より

…【川本 忠平】
[歴史]
 1189年(文治5)下野国阿曾沼郷の阿曾沼広綱が源頼朝から遠野保の地頭職に任ぜられた時が,この地名の初見である。1350年(正平5∥観応1)の下野国の豪族小山秀親の譲状にも遠野保の地頭職がみえているので,このころ阿曾沼・小山両氏間で遠野保をめぐる所領争いがあったと推測されるが,現実には阿曾沼氏が支配していた。1600年(慶長5)に阿曾沼広長が遠野を追われ,南部氏の支配下に入った。…

※「阿曾沼氏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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