世界大百科事典(旧版)内のαミョウバンの言及
【ミョウバン(明礬)】より
…MI=K(イオン半径1.52Å)は最も一般的なアルミニウムカリウムミョウバンであるが,[K(H2O)6]+(K―OH2=2.94Å),[Al(H2O)6]3+(Al―OH2=1.98Å),SO42-が構成単位であって,図に示すように八面体形の[K(H2O)6]+と[Al(H2O)6]3+とが一つおきに並んで三次元的につながり,それらのつくる立方体の中に四面体のSO42-が入り込んだものである。これがミョウバンの構造の標準的なもので,αミョウバンと呼んでいる。MIのイオン半径の大きい金属,たとえばCs+(イオン半径1.84Å)では,その大きなイオン半径のためにCs―OH2=3.41ÅとH2Oとの距離が広がり,Al(H2O)6の八面体の向きやSO42-の位置も変化する結果,SO42-に属する6個のOがCs+と3.44Åの距離となって,ほぼAl+―OH2と等しくなり,6個のH2Oだけの配位では安定せず,SO42-のOにも配位して,Cs+は6H2Oと6Oによる12個のOに囲まれた形となる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」