世界大百科事典(旧版)内のΔ共鳴の言及
【共鳴状態】より
…π+中間子と陽子の散乱を例にとると,今ぶつけるπ+中間子のエネルギーEを増やしていくと,スピンが3/2の状態の散乱断面積σは,E=E0=1232MeVの近くで極値をとり,E=E0±Γ/2(Γ~115MeV)で極値の半分になってσ∝1/{(E-E0)2+Γ2/4}の形のふるまいを示す。このときE=E0に共鳴幅Γ,スピン3/2の共鳴状態があるといい,この共鳴状態をΔ共鳴(デルタ共鳴)と呼ぶ。例えば陽子と電子がクーロン力で結合している水素原子には,エネルギーの異なる多数の励起状態が存在する。…
※「Δ共鳴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」