世界大百科事典(旧版)内のṭārの言及
【ダーイラ】より
…この一面太鼓は奏者が左手で枠の下部を支えて,あたかも盾のごとく前に構え,両手の指先で膜面をたたきさまざまな音色とリズムを作り出す。 この太鼓はやはりアラビア語でドゥッフ(ダッフdaff)またはタールṭār,トルコ語でデフdef,マズハルmazharと呼ばれるものと同種であるが,ダーイラの名称はイラン,パキスタン,アラブ諸国で一般的である。またグルジアではダイラdaira,ウズベキスタンやタジキスタン,アフガニスタンではドイラdoira,また東ヨーロッパのアルバニアやマケドニアではダイレdaireの呼称で知られる。…
【ドゥッフ】より
…この名称はヘブライ語のトーフtōpに相当し,歴史的にこの太鼓は古く,古代イスラエルにさかのぼることができる。今日,地域によっては別のアラビア語タールṭār(北アフリカ),リックriqq(イラク),ベンディールbendīr(モロッコ)の名でも呼ばれるが,いずれも同種の楽器である。ベンディールはスペイン語でタンバリンを意味するパンデレータpandereta,四角形のタンバリンを意味するパンデーロpanderoの語源である。…
※「ṭār」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」