《この男,善人なのやら悪人なのやら》(読み)このおとこぜんにんなのやらあくにんなのやら

世界大百科事典(旧版)内の《この男,善人なのやら悪人なのやら》の言及

【ディドロ】より

…演劇の領域では,《私生児》とその付録《私生児に関する対話》(1756‐57),《一家の父》とその付録《劇作論》(1758)を発表し,従来のフランス古典悲劇の理想――時間と場所と筋の統一,十二音綴りの韻文,高貴な人物の登場など――を打破し,演劇というジャンルを新しい市民社会の現実に適合させることを試みた。ついで,18世紀フランス演劇の最高傑作に数えられる《この男,善人なのやら悪人なのやら》(1770‐84執筆,生前未刊)を書き,また俳優の演技は感動に頼るべきではなく,知性によって統御されるべきであるとする革新的理論を《俳優に関する逆説》(1769‐78)のなかで主張した。小説の分野では,《修道女》(1760‐82執筆,生前未刊),《ラモーの甥》(1761‐73執筆,生前未刊),《運命論者ジャックとその主人》(1772‐73執筆,74改訂,生前未刊)が生みだされる。…

※「《この男,善人なのやら悪人なのやら》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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