《オックスボウ事件》(読み)おっくすぼうじけん

世界大百科事典(旧版)内の《オックスボウ事件》の言及

【ウェルマン】より

…第1回アカデミー作品賞を受賞した航空映画の名作《つばさ》(1927)の監督として有名だが,ハリウッドの映画製作がもっとも豊饒(ほうじよう)だった1930年代を中心に,いわゆる〈企業内監督studio director〉として多彩なジャンルをこなした。とりわけ,ジェームズ・キャグニーを不滅のギャングスターに仕立てた《民衆の敵》(1931)は,ホークス監督の《暗黒街の顔役》とともにギャング映画流行のきっかけを作り,《スタア誕生》は内幕物の名作となり(1937年アカデミー・オリジナルストーリー賞受賞),私刑をテーマに心理ドラマを西部劇にもちこんだ《オックスボウ事件》は〈アダルト・ウェスタン〉のはしりとして,《G・I・ジョー》(1945)は戦場をリアルに描いた新しい戦争映画として,それぞれのジャンルを活性化させ,単なる職人監督以上の足跡を残した。ニューヨーク生れ。…

【フォンダ】より

…そのあとブロードウェーの《ミスター・ロバーツ》(1948)がヒットして続演をかさね,55年,その映画化でハリウッドへ復帰,さらにブロードウェーとテレビの出演をつづけながら,西部劇,喜劇,メロドラマ,戦争映画と多彩なジャンルで活躍して,78年にはアメリカ映画協会(AFI)の功労賞を受賞した。 西部の移住農民を通して30年代アメリカ社会の恥部を描いた《怒りの葡萄》,19世期末のネバダ州を舞台に反社会的なリンチを告発したウィリアム・A.ウェルマン監督《オックス・ボウ事件》(1943),現代アメリカの陪審制度による人権擁護を描いたシドニー・ルメット監督《十二人の怒れる男》(1957)をみずからの代表作として誇りにしていた。合計83本の映画に出演しながらアカデミー主演男優賞にノミネートされたのは《怒りの葡萄》でただ1度だけ。…

※「《オックスボウ事件》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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