《オード集》(読み)おーどしゅう

世界大百科事典(旧版)内の《オード集》の言及

【コリンズ】より

…しかし当時のロンドン文壇の大御所S.ジョンソンは,性格的に優柔不断な彼の欠点を指摘しつつもその才能を惜しみ,同情に満ちた伝記をその有名な《詩人伝》(1779‐81)に収めた。コリンズのもっとも重要な作品は《オード集》(1746)であるが,のちのロマン派時代に重要な詩的表現様式となる〈オード〉型式を自由に使いこなして,新しい時代への幕を開ける役割を果たしている。とくにそのなかの《夕べに捧ぐるオード》は,夕べという時間帯をもの静かな乙女として擬人化するなどの点に,新古典主義時代の詩風のなごりが認められるものの,自然に対するみずみずしい感性は,すでに次の時代を指し示していたといえよう。…

【ロンサール】より

…彼は同志とともに,古典およびイタリアの詩作品を模範としてフランス語の表現力を高め,詩の革新を実現することを主張するグループ〈部隊〉(ラ・ブリガード)をつくり,のちにそのうちの7名を〈プレイヤード〉と名づける。彼らの理論的宣言はデュ・ベレーの《フランス語の擁護と顕揚》(1549)によって行われたが,ロンサールはその《オード集Odes》(1550)をもって実際の作例として世に示した。すなわち中世のロンドーrondeau,バラードなどの常套的な規制の多い形式を排してピンダロス,ホラティウスに範をとった簡明な詩型によって人生,自然,神話,歴史を多様かつ自由に歌う。…

※「《オード集》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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