《シュルバ・スートラ》(読み)しゅるばすーとら

世界大百科事典(旧版)内の《シュルバ・スートラ》の言及

【インド数学】より

…インダス文明期の数学については何一つ直接的資料が発掘されていないが,その都市建築に見られる高度の計画性は,ある程度の測量技術の発達を物語る。 ベーダ期の数学知識は,《シュルバ・スートラŚulbasūtra》を通じて不完全ながら知ることができる。これはベーダのシュラウタ祭式に必要な祭場を設営するための規則を集めた一群の綱要書であり,その編纂年代は古いもので前6世紀,新しいもので後2世紀とされるが,個々の規則は祭式の実現に欠かせないものであるから,そこに見られる数学知識も大半はシュラウタ祭式の歴史と同じ古さを持つと考えられる。…

【カルパ・スートラ】より

…ベーダ聖典に定められた祭式を行うために必要な規則を網羅した《カルパ・スートラ》もその一つで,6種中もっとも重要視されている。(1)シュラウタ・スートラ(天啓経),(2)グリヒヤ・スートラ(家庭経),(3)シュルバ・スートラ(祭壇経),(4)ダルマ・スートラ(律法経)の4部門に分かれている。(1)はバラモンが司祭となって行う,大規模な公的祭式の規則を集めたもので,ベーダ文献から実用に必要な要点のみを抽出しており,古代インドの宗教儀礼を知るために不可欠の文献として重視される。…

※「《シュルバ・スートラ》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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