《チェコ人・スロバキア人の民衆演劇》(読み)ちぇこじんすろばきあじんのみんしゅうえんげき

世界大百科事典(旧版)内の《チェコ人・スロバキア人の民衆演劇》の言及

【変装】より

…いずれにせよ,ここでの主題の女装・男装に限っていえば,それらはいわば〈両性具有〉という始原の神話の具象化であり,祭儀における女装・男装とは,そのような枢要な時空において,〈始原の力〉あるいは〈カオス(混沌)という膨大な可能性〉を利することによる,社会・文化の活性化であるといいうるだろう。先にあげたボガトゥイリョフはその著《チェコ人・スロバキア人の民衆演劇》(1940)のなかで,観客に最も強く訴える扮装手段の一つは女装・男装であるとし,12月6日の聖ニコラウス(サンタ・クロース)の祝日の前夜に行われるある村芝居では,ときに女装願望が行き過ぎて,演ずる若者たちが耳にイアリング用の孔をあけてしまうという〈熱中〉の例を紹介している。〈異性装〉はこのように,遊戯そのものとして追求される場合も多いが,それが圧倒的な力をもって人を魅するのも,いま述べたような始原の力と通じあうものであるからにほかならぬだろう。…

※「《チェコ人・スロバキア人の民衆演劇》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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