《メキシコの雷鳴》(読み)めきしこのらいめい

世界大百科事典(旧版)内の《メキシコの雷鳴》の言及

【エイゼンシテイン】より

…またアプトン・シンクレアの出資でメキシコの過去と現在を描く《メキシコ万歳》を撮影するが,シンクレア側と意見が対立し(当時,スターリンがシンクレアに〈エイゼンシテインは同志たちの信頼を失い,祖国に離反した脱走者と考えられている〉という電報を打った事実が発見されている),32年,未完成のネガを残して帰国。このネガをもとにソル・レッサーの《メキシコの雷鳴》(1933)とエイゼンシテインの伝記を書いたマリー・シートンの《太陽の中の時》(1939)がアメリカでつくられたが,その後ネガはソ連に返却され,アレクサンドロフの再編集による〈公式版〉が79年にソ連で公開された。帰国したエイゼンシテインは,スターリン個人崇拝と官僚的芸術指導が浸透した体制のもとで,社会主義リアリズムから逸脱した〈形式主義者〉と攻撃され,新作の企画が相次いで拒否され,彼の情熱は映画学校での教育に向けられた。…

※「《メキシコの雷鳴》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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