《ルネ》(読み)るね

世界大百科事典(旧版)内の《ルネ》の言及

【シャトーブリアン】より

…彼は,フランス革命後の動乱の時代にあって,新しい時代の心情をすぐれて詩的な文体により表現した。当初《キリスト教精髄》の一部をなし,のちに小説として独立した《ルネ》は,理由なき不安と倦怠,すなわち世紀病的心情を表現して一世を風靡した。しかし,彼の最大の傑作は,死後に刊行された自伝的回想録《墓のかなたの記》(1849‐50)である。…

【ロマン主義】より

…とりわけルソーの書簡体小説《新エロイーズ》や自伝的な作品《告白録》がその代表とされる。恋愛を中心とする自己の感情の起伏や精神的苦悩を主人公に仮託して描く自伝文学は,ロマン主義文学の中でも主要な位置を占め,ゲーテの《若きウェルターの悩み》,シャトーブリアンの《ルネ》(1802),セナンクールの《オーベルマン》(1804),コンスタンの《アドルフ》へと継承され,ミュッセの《世紀児の告白》(1836)へと受け継がれる。この系譜の中からは,激変する社会の現実と自己の存在との乖離(かいり)を感じ,愛に満たされず何かを求め続け現実から逃避していく〈世紀病mal du siècle〉を病んだロマン派的魂の典型が浮かび上がる。…

※「《ルネ》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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