《ローマ人盛衰原因論》(読み)ろーまじんせいすいげんいんろん

世界大百科事典(旧版)内の《ローマ人盛衰原因論》の言及

【モンテスキュー】より

…アカデミー・フランセーズの会員に選出された28年から3年にわたってイギリスその他の諸国を遍歴,帰国後はラ・ブレードとパリの間をときに往復しながら,膨大な資料に基づいて《法の精神》(1748)の著述にとりかかった。その一部ともいえる《ローマ人盛衰原因論》(1734)の刊行からなお十数年を費やして《法の精神》を完成したときには,ほとんど視力を失っていた。 モンテスキューが把握しようとした〈法の精神〉とは,法と社会の自然的・精神的な諸条件との関係の総体であり,こうして,法的な事象を経験科学的認識の対象とし,古今東西の歴史をその素材としたところに,伝統的な自然法論やルソーの〈一般意志〉とは異なるモンテスキューの思想の独創性がある。…

【ローマ没落史観】より

… なおキリスト教的史観はルネサンス以後完全に払拭されたわけではなく,ボシュエの《万国史論》は,私利と暴力の支配などさまざまなローマ没落原因を考察しながらも,なおアウグスティヌス的摂理史観を基幹としていた。啓蒙主義時代に入り,モンテスキューの《ローマ人盛衰原因論》は軍隊の力の増大と,元老院と衆愚に堕した人民の力の逆転に没落の主因を求めた。ボルテールはモンテスキューにも認められる反キリスト教立場をさらに強め,キリスト教公認に没落の原因をみた。…

※「《ローマ人盛衰原因論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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