《丹下左膳・剣戟の巻》(読み)たんげさぜんけんげきのまき

世界大百科事典(旧版)内の《丹下左膳・剣戟の巻》の言及

【丹下左膳】より

…3本の映画はいずれも《新版大岡政談》という題名で,監督は日活版が伊藤大輔,東亜キネマ版が広瀬五郎,マキノ版が二川文太郎である。 このうち,伊藤大輔,大河内伝次郎コンビによる日活版三部作がもっとも好評を博し,ひき続き伊藤監督のトーキー第1作である《丹下左膳》(1933),さらに《丹下左膳・剣戟の巻》(1934)が,同じコンビによってつくられて,大河内伝次郎の演ずる丹下左膳は,時代劇映画のヒーローとして不動の人気を得るに至った。次いで大河内伝次郎が丹下左膳を演じた山中貞雄監督《丹下左膳余話・百万両の壺》(1935)は,林不忘の原作とはかかわりのない別個のストーリーであるという意味の字幕が冒頭につき,市井の厭世家の浪人である丹下左膳を日常的なユーモラスなタッチで描いたいわゆる〈髷をつけた現代劇〉で,スティーブン・ロバーツ監督のアメリカ映画《歓呼の涯》(1932)からヒントを得て換骨奪胎し,大衆的ヒーローの偶像性を否定する自信と話術の才気を痛快に示している。…

※「《丹下左膳・剣戟の巻》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android