世界大百科事典(旧版)内の《冷泉町記録》の言及
【絵屋】より
…室町末期から京都や堺などの都市で美術工芸品への需要の増大に応じてうまれた絵画生産業者。1603年(慶長8)刊行の《日葡辞書》は扇や着物に絵をえがく絵屋の存在を記すが,京都の《冷泉町記録》では1592年(文禄1)当時すでに3代続いた絵屋3軒の居住を記録し,扇屋・蒔絵屋・織屋などの町内40余軒の特産品生産業との連携活動を伝える。その制作の実態は,近世初期の俵屋宗達や海北友雪などの画業から推測すると,屛風,掛幅のほか料紙装飾,扇絵,貝絵など,主に仕込み絵的な一種の既製品を制作していたと思われる。…
※「《冷泉町記録》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」