《右大臣師輔家歌合》(読み)うだいじんもろすけけうたあわせ

世界大百科事典(旧版)内の《右大臣師輔家歌合》の言及

【歌合】より

…このころには,宇多・醍醐・村上3帝を中心とした内裏,後宮の晴儀の歌合,陽成院やその皇子たち,専門歌人たちによる文芸本位の私的な歌合,朝廷主導の晴儀歌合に背を向けた摂関大臣家の隠逸的な前栽歌合が,特徴的な3派を形成していた。そのころの代表的な歌合には,上記のほかに,《内裏菊合》(913,953),《京極御息所歌合》(921),《右大臣師輔家歌合》(956)などがある。冷泉天皇以後,摂関藤原氏が権力をもっぱらにするにつれて,政権をめぐる激しい対立抗争は,公家社会における協調融和の気運を冷却し,歌合は極度に衰微して,一条朝の藤原道長時代には《枕草子》《源氏物語》など個人の才能による個性的な作品が文壇を領導し,歌合も藤原公任撰の《前十五番歌合》や《三十六人撰》,花山院撰の《後十五番歌合》,具平親王の《三十人撰》のような,もっぱら評論意識による机上の選択にまかされることとなった。…

※「《右大臣師輔家歌合》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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