《妹背塚松桜》(読み)いもせづかまつにさくら

世界大百科事典(旧版)内の《妹背塚松桜》の言及

【清玄桜姫物】より

…また〈双面(ふたおもて)〉の趣向を取り込んだものに,1757年壕越二三治作の《日本塘鶏音曾我(にほんづつみとりのねそが)》がある。通称《二人浅間》と呼ばれる常磐津《妹背塚松桜(いもせづかまつにさくら)》で,女姿の清玄の亡魂と同じ姿の傾城八ッ橋の亡魂が火鉢の中から出るというもの。この系統で早替りの怪談狂言としたものが1810年(文化7)鶴屋南北作の《閨扇墨染桜(ねやのおうぎすみぞめざくら)》である。…

【双面】より

…歌舞伎では早く〈売〉と結合,常磐津地を中心として舞踊表現された。1757年(宝暦7)《妹背塚松桜》は二つの怨霊が一つの形を取る古い例で,桜姫を恋して殺された清玄の霊が曾我十郎祐成に焦がれて死んだ八ッ橋の霊に合体出現し,祐成を迷わす。62年《垣衣草千鳥紋日(しのぶぐさちどりのもんぴ)》は白菊の亡魂が売りとなり恋人祐成の前に出現。…

※「《妹背塚松桜》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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