《宙ぶらりんの男》(読み)ちゅうぶらりんのおとこ

世界大百科事典(旧版)内の《宙ぶらりんの男》の言及

【ベロー】より

…9歳のとき両親と共に移住したシカゴの陋巷(ろうこう)で少年時代を送り,シカゴ大学からノースウェスタン大学に移って人類学と社会学の分野を優等で卒業。20代の大半をさまざまな職業につきながらの創作精進に過ごしたあげく,1944年に発表した処女長編《宙ぶらりんの男》が好評を博し,続いて46年には英語の講師としてミネソタ大学に就職,以来方々の大学で英文学や創作指導の授業を担当しながら,活発な創作活動を続けている。前述の処女長編も第2作《犠牲者》(1947)も,現代の庶民の都市生活を写実的に描きながら,前者では人間の〈自由〉の本質を,後者では被害者がそのまま加害者でもありうる人間関係の機微を鋭く追求して,アメリカ小説には珍しく思想性を表面に出した知的な肌合いの小説である。…

※「《宙ぶらりんの男》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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