世界大百科事典(旧版)内の《時と永遠》の言及
【波多野精一】より
…その後母校の講師を経て17年京都帝国大学教授となり,宗教学講座のキリスト教学担当として宗教哲学を歴史的かつ体系的に構築した。《宗教哲学》(1935),《宗教哲学序論》(1940),《時と永遠》(1943)がその三部作。プラトンのイデア論が文化の追求たるエロスで終わることを示して,人格宗教をこれに対置させ,カントとシュライエルマハーに拠りつつも,人格の核となる宗教体験をアガペによって解釈し,かつアガペの象徴的意義を深くとらえたことに彼の宗教哲学の意義がある。…
※「《時と永遠》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」