《東西文化及其哲学》(読み)とうざいぶんかおよびそのてつがく

世界大百科事典(旧版)内の《東西文化及其哲学》の言及

【東西文化論争】より

…それに対して,第1次大戦の傷跡の大きさを目撃,ヨーロッパでも〈西洋の没落〉が論じられだしたことをうけて,西洋文化の物質偏重を排し東洋の精神文化を見直そうという声が,胡適らの〈全面的西洋化〉論に反発する伝統主義者のなかからあがった。欧州の旅から帰国し科学の破産を叫んだ梁啓超の《欧遊心影録》(1919)を端緒に,辜鴻銘(ここうめい)は東洋文明こそがよりよき人間をつくると説き,北京大学でインド哲学を講じた梁漱溟は《東西文化及其哲学》(1922)を書いて,中国文化,インド文化によって西洋文化の弊害を救おうと主張し,〈東方に帰れ〉と述べた。23年以降,この論争は,科学万能主義に反対する張君勱(ちようくんばい)と科学を重視する丁文江らによる〈科学と人生観〉の論争にひきつがれた。…

※「《東西文化及其哲学》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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