《母音》(読み)ぼいん

世界大百科事典(旧版)内の《母音》の言及

【翻訳】より

… 記号系間翻訳は,さらに,より広義の翻訳について語ることを可能にする。たとえば,フランスの象徴主義詩人A.ランボーは〈A(アー)は黒,E(ウー)は白,I(イー)は赤,U(ユー)は緑,O(オー)は藍色〉(《母音Voyelles》の冒頭部分)であるというが,これも類比的に母音体系の,色彩体系への翻訳と考えることが可能であるし,音楽,絵画といった芸術作品の内容を言葉で言い表す場合,あるいはその逆も同様である。たしかに,この広義の翻訳の場合には,置換えが行われる記号系間の対応の設定は恣意的であるから,前記3種の記号系間翻訳と同列に並べるわけにはいかないだろうが,この類比によって人間の意識活動の微妙な側面が明らかになってくることを考えれば,決して無意味ででたらめなこととして退けるわけにはいかない。…

※「《母音》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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