《温(瘟)疫論》(読み)おんえきろん

世界大百科事典(旧版)内の《温(瘟)疫論》の言及

【中国医学】より

…中国で発達した伝統医学をいい,現在でも中国とその周辺諸国で用いられている。日本もこの医学を受け入れ,1883年(明治16)西洋医学を習得することが医師に義務づけられるまで,もっぱらこの体系による治療が行われてきたが,江戸時代以後は中国本土とは違う独特の展開をみせた。これを漢方医学というが,この言葉は中国医学とほとんど同義に使われることもあるから注意を要する(東洋医学)。
[特徴]
 中国医学で用いている薬品は,生薬(しようやく)つまり乾燥とか細切などの簡単な加工を施しただけの天産品である。…

【病気】より

… 金・元の医家は《素問》の説をさらに進めて,五行の関係を強調した運気説(運気論)を重視し,薬物治療の場合にも経絡の障害を重視している。また伝染病は古くから注目され,最初は邪気によって起こるとされたが,明の呉有性は《温疫論》(1642撰)を著し,現在の病原体に近い考えを提出した。しかし,それが戻気と呼ばれたように,病気は気の障害によって起こるという《素問》の説は一貫して中国医学の病因論の基本になっている。…

※「《温(瘟)疫論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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