世界大百科事典(旧版)内の《経済学批判》の言及
【アジア的生産様式】より
…マルクスは《経済学批判Zur Kritik der politischen Ökonomie》(1859)の序言の中で〈アジア的・古代的・封建的および近代ブルジョア的生産様式が経済的社会構成のあいつぐ諸時期〉であるといっている。しかしマルクスはアジア的生産様式の内容についてほとんど説明していないので,その理解をめぐって論争が続いている。…
【資本論】より
…K.マルクスの主著で,社会主義に〈科学的〉な基礎を与えたとされる著作。原題を直訳すれば《資本――経済学批判》である。資本制的な生産,流通,分配のしかたを研究して,資本主義社会の経済的な,編成および運動法則を明らかにし,そこから社会主義革命の必然性(=社会主義体制の優越性)を証明しようとした。…
【マルクス】より
…そこで,マルクスは,52年以後しばらく組織的活動から身をひき,アメリカで発行されていた在米ドイツ人向けの進歩的新聞紙上などで時事的な政治・経済評論を行うかたわら,永年の懸案であった経済学の研究に復帰することになった。57年から翌年にかけてかなりまとまった草稿《経済学批判要綱》を作成,59年には《経済学批判》第1分冊をようやく刊行,ひきつづき続刊のための研究と執筆を続けたが,63年ころには《資本論》という新しい著作の構想が固まってきた。 ところで,64年には,チャーチスト,プルードン主義者,バクーニン主義者など思想的には雑多であるが,とにもかくにも国際的な労働者運動の連帯組織〈国際労働者協会〉(いわゆる〈第一インターナショナル〉)が結成され,旧共産主義者同盟系の在ロンドン亡命者グループもこれに参加することになった。…
※「《経済学批判》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」