《説文解字注》(読み)せつもんかいじちゅう

世界大百科事典(旧版)内の《説文解字注》の言及

【考証学】より

…(2)経典について古い注疏の誤謬を指摘し(王念孫《読書雑志》,王引之《経義述聞》など),新しい注釈を作って(恵棟《周易述》,孫星衍《尚書今古文注疏》,孫詒譲《周礼正義》,焦循《孟子正義》など),古典研究が画期的に進んだこと。この過程で,文字,音韻に関する学問が極度に発達したことは特筆に値する(段玉裁《説文解字注》など)。また古典には,印刷や流伝の過程で誤脱を生じ,解読が困難になっているものがある。…

【説文解字】より

…明末に再発掘されてから以後多くの研究を生んだ。清代注釈のおもなものは,丁福保編《説文解字詁林》に収められているが,うち段玉裁《説文解字注》が最もすぐれている。清末以来甲骨文,金文などの新資料が大量にあらわれたのに諸学者がその事態に対応できたのは,それまでの説文学の蓄積があったためである。…

【段玉裁】より

…《六書音均表(りくしよおんいんひよう)》は古音(こいん)を17部に分け,とくに後代一つに合流していた支・脂・之3部の区別を明らかにしたことの意味は大きい。《音均表》を付録した《説文解字注》は説文学の最高峰とされ,ほかにも《古文尚書撰異》32巻など今日も利用される多くの著書があり,それらはみずから刻した《経韻楼叢書》に収められている。詩人の龔自珍(きようじちん)は彼の外孫である。…

※「《説文解字注》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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