世界大百科事典(旧版)内の《超高層に到達する方法》の言及
【宇宙飛行】より
…ロシアのK.E.チオルコフスキーは,1903年に《宇宙空間へのロケット》という論文を書き,ロケットこそが宇宙飛行に有効なこと,そしてそれまでの火薬を用いたロケットではなくて液体の推進剤を用いる方法を理論的に提案した。一方,09年にアメリカでR.H.ゴダードがロケットの研究を開始し,19年に《超高層に到達する方法》という書物を出版し,みずからも液体燃料ロケットをつくって実験していた。これら2人はソ連,アメリカという宇宙開発における二大国の先駆者として,とくに高い評価をうけている。…
【ゴダード】より
…1906年ごろから主として固体(燃料)ロケットの研究を始め,第1次世界大戦中は,第2次世界大戦でバズーカ砲として利用された管発射ロケットの研究を行った。その後液体ロケットの研究に転じ,19年それまでの研究成果をもとに《超高層に到達する方法》を出版,月ロケットの構想を発表したが,評価はあまりよくなかった。しかし26年3月16日には,マサチューセッツ州オーバーンで,わずか2秒半ながら石油と液体酸素を用いた世界最初の液体ロケットの打上げに成功,この後,30年代にはグッゲンハイム財団の援助により,ニューメキシコ州ロスウェルで数多くの打上げ実験を行い,35年には液体ロケットとしては初めて音速を超えることに成功した。…
※「《超高層に到達する方法》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」