世界大百科事典(旧版)内の《雷電》の言及
【雷】より
…マレー半島のジャングルに住むセマン族とよばれる小人族(ネグリト)は,民族学者の一部によって最原始的民族の一つといわれるものであるが,彼らは〈カリ〉とよばれる雷神を最高神,創造主として仰いでいた。中国の上帝にしろ,ギリシアのゼウス,ローマのユピテルにしろ,いずれも天空の最高神として崇拝されているが,その神性を雷電をもって表していた。 日本においても出雲系の神には雷神の性質をもったものが多く,そのほか記紀には八雷神をはじめ,火神軻遇突智(かぐつち)が切られたとき生まれた雷神などが知られている。…
【天神記物】より
…これら道真の事蹟を浄瑠璃や歌舞伎にとり入れて脚色したもの。演劇脚本の上では能の《雷電》が先駆作。近世に入り,《天神本地》《天神御出世記》などの古浄瑠璃の曲名が伝えられているが,上演年月や演者など明らかでない。…
※「《雷電》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」