世界大百科事典(旧版)内の《鴨の騒立》の言及
【加茂一揆】より
…農民らは世直しをスローガンにし,交渉に出た村役人や地方(じかた)役人らとは,世直し神を後ろだてに対決した。この一揆を記録した渡辺政香の《鴨の騒立(さわだち)》はすぐれた百姓一揆物語として有名。【青木 美智男】。…
【世直し】より
…それは,騒動勢が藩から譲歩をかちとったことを喜ぶとともに,団結を誓う象徴として〈四原世直大明神 総氏子 在中 町中〉と記した高札が立てられたものであった。ついで36年(天保7)の三河鴨騒動(加茂一揆)では,騒動は世直し大明神の現罰であるとする主張がなされたというが,これは渡辺政香の《鴨の騒立(さわだち)》だけにある記述で,確定しがたい。なお19世紀半ばまでは,騒動とは関係なく,世直し大明神が使われる場合も少なくなかった。…
※「《鴨の騒立》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」