《黄金の杯》(読み)おうごんのさかずき

世界大百科事典(旧版)内の《黄金の杯》の言及

【ジェームズ】より

…第3期は〈国際状況〉のテーマを深く掘り下げ,精緻きわまりない心理分析を行った時期であり,ときに〈円熟期〉と称せられる。《鳩の翼》(1902),《使者たち》(1903),《黄金の杯》(1904)の3作は,徹底した〈視点〉の手法,こみ入ったイメージの交錯,複雑な文などのために近づきにくいが,小説史上まれにみる芸術的完成に達した傑作である。ジェームズは円熟した文化と豊かな伝統を誇るヨーロッパに道徳的腐敗を見いだし,低俗な趣味と浅薄な文明のアメリカに潔癖さや勇気を看過せず,両者の融合と総合を一生の理想とした。…

※「《黄金の杯》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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