世界大百科事典(旧版)内のアクキガイ科の言及
【貝】より
…日本では紫の染料は植物のムラサキから採取していたので,この技術はとくには発達せず,志摩の海女が布にイボニシなどで印をつけたというくらいである。紫色の染料は上記の種類に限らずアクキガイ科の大部分の種類から採取でき,染色工芸家の間ではアカニシ,チリメンボラ,イボニシ,レイシガイ,エゾチヂミボラなどが使われる。軟体の外套(がいとう)内にある鰓下腺を切り出して,その黄みを帯びた液を日光にさらすと,酵素の働きで紫に発色するが,その成分はジブロムインジゴdi‐brom indigoである。…
※「アクキガイ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」