アノミー理論(読み)あのみーりろん

世界大百科事典(旧版)内のアノミー理論の言及

【犯罪学】より


[犯罪の社会学的要因]
 犯罪の社会的要因を重視する立場は,ロンブローゾを継ぎ,《犯罪社会学》(1884)を著し,〈犯罪飽和の法則〉を主張したフェッリや,フランス環境学派のラカッサーニュA.Lacassagne,〈模倣の法則〉を提唱したタルド,社会が一定の行為を犯罪として処罰することは社会の発達の要件であり,一定率の犯罪は社会にとって正常で必然的な現象であるとして,犯罪原因を社会構造自体に求めたデュルケームなどにみられるが,犯罪社会学の理論はその後アメリカにおいて飛躍的な発展を遂げた。 アメリカ犯罪社会学の犯罪・非行理論のうち1930年代から50年代ごろまでの理論は,個人の非行文化への接触と非行文化の伝達の過程を問題とするシカゴ学派の理論と,犯罪・非行を社会構造との関係でとらえるアノミー理論の二つの流れに大別することができる。シカゴ学派からはショーC.R.ShawとマッケーH.D.McKayの〈文化伝達理論〉とサザランドE.H.Sutherlandの〈異質的接触(ディファレンシャル・アソシエーションdifferential association)の理論〉の互いに関連する理論が発展した。…

※「アノミー理論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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