世界大百科事典(旧版)内のアユずしの言及
【すし(鮓∥鮨)】より
…馴れずしは,現在の精製されたフナずしでさえ鼻もちならぬ臭気をもつことがあり,タイ語で〈臭い魚〉の意味のプラハーと呼ばれることももっともと思われる。また,《今昔物語集》巻三十一には酒に酔ったアユずし売りの女が,売物を入れた桶の中にへどを吐き,慌ててそれをかき混ぜて知らん顔をする話があり,〈鮨鮎本ヨリ然様(さよう)ダチタル物〉,つまり,アユずしはもともとそうしたきたないもの,という感想も述べられている。まさに日本の馴れずしも,タイのプラハーなどと同源であることをうかがわせるが,ただ一つ,日本のものが他と異なるのはおもしをかけることである。…
※「アユずし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」