世界大百科事典(旧版)内のアンティポデスの言及
【怪物】より
…その代表的著作大プリニウスの《博物誌》は,アレクサンドロス大王のインド遠征によってもたらされた情報などを基に,見知らぬ土地の人間や動植物を怪物として記録したものを含んでいる。そこには,アマゾン(好戦的な女族で,右の乳房を切り取っている),アンティポデス(足が逆向き),アストミ(口がなく,リンゴなどの香を嗅いで生きている),ブレミュアエ(頭を持たず,胸に顔が付いている),スキアポデス(大きな1本足を日傘のように使う)ほか,無数の異様な民族が挙げられている。また3~4世紀のアレクサンドリアでは,アリストテレスの著作などを流用した教訓的な動物誌〈フュシオロゴスPhysiologos〉が成立しており,怪物の記述を多数含んだ文献としてプリニウスとともに〈中世動物寓意譚(ベスティアリ)〉の主要な源泉となった。…
※「アンティポデス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」