世界大百科事典(旧版)内のアーラーブの言及
【アラブ】より
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[イスラムとアラブ]
コーランにはアラブという語そのものは見えないが,異人の言葉アジャミー‘ajamīに対して,北アラブ,南アラブ,定住民,遊牧民を通じての共通語であるアラビー‘arabīという語が見え,ムハンマドは言語を媒介としながら,一つの民族としてのアラブという観念を表明した最初の人となった。コーランにはアラビーのほか,それと同じ語根から出たアーラーブA‘rābという語が見えるが,それは定住民に対して遊牧民を意味する。イスラムによって民族的アイデンティティを与えられたアラブは,ムハンマドの没後,カリフの指導のもとに大規模な征服を行い,大帝国を建設してその支配者集団となった。…
※「アーラーブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」