世界大百科事典(旧版)内のイスパニア辺境区の言及
【カタルニャ】より
…ローマ帝国に追従した西ゴート王国がイスラム教徒の半島侵入(8世紀)により滅亡すると,カタルニャはカロリング朝フランク王国の版図に組み入れられ,諸伯領(バルセロナ,ヘロナ,アンプリアス,ウルヘル等)が築かれた。イスパニア辺境区と称された諸伯領は,イスラム勢力に対するフランク王国の防壁の役割を担った結果,イスラム教徒の影響をほとんど受けず,また半島におけるヨーロッパへの窓口となり,当時成立しつつあった西欧の封建制が移植された。このようなローマ化とヨーロッパ化の歴史は,カタルニャに固有の意識を芽生えさせた重要な要因となった。…
※「イスパニア辺境区」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」