世界大百科事典(旧版)内のイタコマチの言及
【いたこ】より
…修業期間には,経文,大祓の祈禱,筮竹(ぜいちく)による占いなどを習得し,一種の神婚であるカミ憑ケの儀式により自らの守護神・仏を感得し,独立する。イタコはホトケ(死霊)の口寄せをすることに特徴があり,下北半島恐山,津軽半島金木町川倉の地蔵盆や地蔵講はイタコマチと称されて多くのイタコが集まる。また,春秋にはオシラアソバセと称し,村の旧家筋にまつられているオシラサマを両手に持ち,オシラ祭文を語りながら舞わせる。…
【盲人】より
… 東北地方ではいたこ,イチコ,ワカなどと呼ばれる盲目の巫女が口寄せや加持祈禱,占いを業とし,オシラ人形を回して家内息災の祭文を唱えていた。口寄せは神がかりして死者を呼び出し,その怨念を語らせ荒ぶる死霊を鎮葬するシャーマンとしての機能であり,今も下北の恐山(おそれざん)や津軽川倉の地蔵盆のイタコマチにその跡をとどめている。他方,多く彼女たちの夫であったボサマ(盲人)は東北の伝説を織りまぜて義経の物語を育て上げる。…
※「イタコマチ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」