世界大百科事典(旧版)内のイナーチニットの言及
【石炭】より
…エクジニットexiniteは,主として植物の葉,小枝などの角皮と胞子,花粉,種子,水藻,樹脂質に由来する。イナーチニットinertiniteは主として植物の木質部と菌類に由来し,石炭組織のなかでは不活性な成分なので,これを多く含む石炭は,コークス製造や液化,ガス化の原料として不向きである。顕微鏡による研究で石炭の微細な組織や含有されている胞子,花粉,種子などが識別でき,このことは,もとの植物の種類を調べたり,あるいは離れた地点や断層の両側で炭層が同一のものかどうかを判定するために,有力な手がかりを与えてくれる。…
※「イナーチニット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」