世界大百科事典(旧版)内のイホの言及
【家】より
…かまどを意味する〈ヘ〉と同系の言葉とする説もあるが,イヘのヘは上代特殊かなづかいの甲類のヘ,かまどのヘは乙類のヘで発音が異なっていた。古代には,個々の建物は,ヤとかイホ,ムロ,クラなどと呼ばれ,イヘは建物そのものをさす言葉ではなかった。また,家という漢字はイヘとともに〈ヤケ〉という日本語を表記するためにも用いられたが,ヤケは,堀や垣でかこまれ,そのなかにヤ(屋)やクラ(倉)をふくむ一区画の施設をさす言葉で,朝廷に属するミヤケ(屯倉)のほか,オホヤケ(大きいヤケ),ヲヤケ(小さいヤケ)など,さまざまなヤケが重層して存在していたと考えられる。…
※「イホ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」