世界大百科事典(旧版)内のイリュリア語派の言及
【インド・ヨーロッパ語族】より
…またイタリア半島にも,かつてはラテン語に代表されるイタリック語派の言語以外に,アドリア海岸沿いには別個の言語が話されていた。なかでも南部のメッサピア語碑文は,地名などの固有名詞とともにイタリック語派とは認められず,かつてはここにイリュリア語派Illyrianの名でよばれる一語派が想定されていた。しかし現在ではこの語派の独立性は積極的には認められない。…
【ベネト語】より
…インド・ヨーロッパ語族に属する言語。〈イリュリアのウェネティ〉という古代作家の伝承によって,かつてはイリュリア語派の中心をなすとみなされたが,現在ではイタリック語派の一言語とする説が有力である。その資料はポー川の北部から北イタリアに,また東はトリエステ周辺までと,かなり広範囲に出土した約360の碑文で,エトルリア系の文字で書かれている。…
※「イリュリア語派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」