世界大百科事典(旧版)内のインビンシブルの言及
【航空母艦】より
…第2次大戦後はもはや圧倒的なアメリカ海軍空母部隊に対抗して洋上機動兵力を保有できる国はなくなり,加うるに空母の維持整備には莫大な経費がかかることからアメリカ以外では空母の保有隻数はしだいに減少していった。しかし70年代になってアメリカおよびイギリスにおいて,大型空母といえども1隻が支配しうる海域にはおのずから限度があり,より安価な小型空母を多数配備することにより効果的に制海目的を達成しようとする構想が生まれ,80年にイギリスはV/STOL機BAeハリアーを搭載する全通甲板型巡洋艦インビンシブルInvincible(約2万トン)を完成させ,新しい概念の軽空母として注目されている。アメリカはこの種の制海艦については,大型空母との対比において費用対効果の面でまだ結論を出すに至っていない。…
【巡洋艦】より
… 20世紀に入って主力艦の大型化に伴い装甲巡洋艦も巡洋戦艦(巡戦)battle cruiserとして変身していった。1908年建造のイギリスのインビンシブルInvincible(約1万7000トン)が最初で,戦艦の砲力と巡洋艦の運動力を併せ持ち,遠洋に進出して敵の巡洋艦以下を撃滅し,艦隊決戦では戦艦とともに主力部隊を形成した。しかし戦艦に比して防御力を犠牲にしたものであったため,ユトランド沖海戦(1916)で弱点を露呈し,以後アメリカ,イギリス両国は設計を改め防御力を強化した。…
※「インビンシブル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」