(1)春の初めに花の開くことを知らせる風のこと。
(2)二十四節気のうちの小寒から穀雨(こくう)までの八気二十四候をいい、各候には新たな風が吹くとして、その風に対する花をあてた。二十四節気は太陽年を太陽の黄経に沿って24等分し、その等分点に季節を示す語を名づけたもの。中国で定められ、立春、雨水、啓蟄(けいちつ)、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種(ぼうしゅ)、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒と名がつけられている。そのうちの八気にそれぞれ初候から三候に三つの花をあて、全体で24の花を配し、それが風に応ずる花とした。この語は中国から日本に伝わり、文人墨客の作詩のなかにみられる。
[芳井敬郎]
春さきに花が開くことを知らせる風。中国ではおそくとも宋代ころまでに二十四番花信風が定められていたが,これが日本に紹介された。それによると,小寒から穀雨にいたる八節気二十四候にそれぞれ咲く花がありそれに対応する風があるとした(表参照)。
執筆者:河村 武
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