世界大百科事典(旧版)内のウォルナット街ジェイルの言及
【行刑】より
… アメリカでは,クエーカー教徒ウィリアム・ペン(1644‐1718)の昔から,本国イギリスの苛酷な刑罰にかわるものとして拘禁刑が主張されていたが,1720年ごろペンシルベニア州で,独房でもっぱら神との対話による改善を目指す厳正独居の試みが始まった。独立後,重労働を伴う拘禁刑が死刑にかえられることとなり,73年開設のウォルナット街ジェイルは,89年から重罪囚の拘禁を始め,翌年の重罪者用居房の増設もあって,懲治監penitentiaryとして知られるようになった。他の諸州でも自由刑が死刑に代わったが,収容者の増加により従来の地方監獄jailでは不十分となり,18世紀から19世紀にかけて州立刑務所prisonの建設が相次いだ。…
※「ウォルナット街ジェイル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」