世界大百科事典(旧版)内のウォンジナの言及
【アボリジニー】より
…【鈴木 二郎】
[美術]
オーストラリア先住民の,ひじょうに発達した神話や信仰を如実に反映するのが,彼らの岩壁画(彩画,刻画)や樹皮画である。岩壁画の主題は世俗的なものもあるが多くは宗教的なもので,ウォンジナWondjinaと呼ばれる降雨の神――口がなくて,頭のまわりに放射状の輪があり,胴体が縞状になっている――などがあらわされる。岩壁画はオーストラリア全土に広く分布しているが,北部ではウォンジナなどの描出をともなう自然主義的様式が支配的で,南部では円,渦巻,波状線などによる幾何学的な線画が多い。…
※「ウォンジナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」