世界大百科事典(旧版)内のうかれ節の言及
【ちょぼくれ】より
…また願人(がんにん)坊主らが錫杖(しやくじよう)や金錠などを振りながら拍子をとり,あるいは鈴などを持って,早口唄や神降し歌を唱えて,路傍や家々の門口に立って銭を請うたりした。おそらく説経,祭文の類より変化してできたものと思われるが,宝暦年間(1751‐64)大坂におこって〈ちょんがれ〉と呼ばれ,江戸に移って文政(1818‐30)のころ〈ちょぼくれ〉とか〈うかれ節〉といった。歌詞のなかに〈ちょぼりれちょんがれ〉〈ちょぼくれちょんがれ〉といった語があるところから,上方では〈ちょんがれ〉,江戸では〈ちょぼくれ〉と称したのであろう。…
【浪花節】より
…三味線の伴奏に合わせて独演し,義理人情を主題としたものが多い。関西では,明治40年代まで〈うかれ節〉と称した。起源の時期はあきらかでないが,《嬉遊笑覧(きゆうしようらん)》にも,〈ちょぼくれと云ふもの,已前(いぜん)の曲節とはかはりて,文句を歌ふことは少なく詞のみ多し。…
※「うかれ節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」