世界大百科事典(旧版)内のエスノサイドの言及
【少数民族】より
… 民族主義イデオロギーの名による少数民族の共同社会集団の物理的排除ないしジェノサイドは,アルメニア人,ヨーロッパ系ユダヤ人,南アメリカのインディオなどに加えられたが,そうした事実は他地域でも多数行われた。また,あるエスニック集団としての少数民族の文化的アイデンティティの破壊政策(エスノサイドethnoside=文化的な集団抹殺)が数多くみられる。フランスのブルト・コルシカ・オック語系の人びと,フランコ独裁下のカタルニャ人,イングランドによるアイルランド,ウェールズ,スコットランドの人びとは,いずれもエスノサイドの惨事に遭遇している。…
【民族】より
…その犠牲者は,アルメニア人,ヨーロッパ系ユダヤ人,南アメリカのインディオなどであった。エスニシティを重視する立場からすれば,あるエスニック集団の文化的アイデンティティの破壊政策,つまり民族的連帯の名によるエスニック集団の文化的抹殺=エスノサイドethnocideが行われたことになる。エスノサイドは,自然的ないし内発的な過程である文化変容acculturationや文化変動cultural changeとは明確に区別される。…
※「エスノサイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」