世界大百科事典(旧版)内の《エネイーデ》の言及
【ハインリヒ[フェルデケの]】より
…マーストリヒト(現,オランダ領)近郊フェルデケの出身でローン公の従士であった。彼の主要作品である《エネイーデ》は,フランスの《エネアース物語》の翻案で,愛(ミンネ)を主題としており,これによって彼はドイツの新しい宮廷叙事詩の創始者,かつドイツ語の詩形の確立者となった。中部ライン語のほか高地ドイツ語にも通じ,処女作は聖徒物語《セルウァティウス》(1170ころ)で,トルバドゥール風の抒情詩も残している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」